ニホンミツバチ誘引蘭における誘引成分の含有量

ミツバチの分蜂群を誘引するランはキンリョウヘンを代表として、ミスマフェット、フォアゴットンフルーツ、タイガーテール、アクシデンタルが市販されています。
これらの中で誘引力が強いと評価されているものがミスマフェットです。これらのランの花弁に含まれるミツバチの分蜂誘引成分である3-HOA(3-ヒドロキシ-オクタン酸)と10-HDA(10-ヒドロキシ-2-デセン酸)を分析しました。

【分析試料の調製および分析方法】

分析試料の調製は、鉢に咲いているランの10個の花を採取し、(50花弁になります)それらを乳鉢ですりつぶし、最初に4%重炭酸ナトリウム水溶液で抽出、それを塩酸水溶液で酸性にして、塩化メチレンで抽出、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸ソーダで乾燥後、減圧濃縮して、トリメチルシリルジアゾメタンでメチルエステルにして、ガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)で分析し、得られたトータルイオンクロマトグラム(TIC)から各成分を定量しました。その結果を表1に示します。

分析結果(表1)
表1. 花弁1gあたりの3-HOAと10-HDAの含有量
考察

表1に示すように花弁1gあたりの3-HOAの含有量は平均値として、ミスマフェットが最も多く、ついでタイガーテール、キンリョウヘンになります。一方、10-HDAの含有量はミスマフェット、タイガーテール、キンリョウヘンがほぼ同程度です。フォアゴットンフルーツは4者の中で、3-HOA、10-HDAともに低い結果となりました。
ミスマフェットの誘引力が強いという評価はこれらの含有量によるのではないかと推測されます。
※アクシデンタルは残念ながら鉢で入手することができず、この表に追加することができませんでした。


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